■電波・お花畑に戻る■
元のスレッド
不思議少女萌え
- 1 名前:麻衣オタ :02/11/10 03:38
- 作ってる奴は嫌い
- 2 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/10 03:56
- どうして麻衣オタは返事をくれないの!酷過ぎです。
今日麻衣オタさんのせいで学校で呼び出しを受けたじゃないですか。
下手したら停学になるところだったんですよ!
学校側に説明してください。私は悪くないんです。
どんなに私が正当性を説明しても、だれも聞いてくれません。
どうして私が麻衣オタさんのかわりに謝らないといけないの?
麻衣オタさん、早く私に謝罪してください。謝れ!
何度も言ってるけど、私は優しいから謝れば許すし水に流して
元通りにしてあげます。早く謝った方がいいですよ。
謝罪の電話なりメールなりをしてくるのが礼儀って物です。
早くしないと合同誌も間に合わなくなります。早く謝罪してください。
謝りなさい。自分の罪を早く認めてください。
私は麻衣オタさんが謝罪さえしてくれれば、麻衣オタさんの罪を被っても構いません。
麻衣オタさんは社会人ですから、学生の私に押し付けたいと思ってるのね。
だから、あなたさえ罪を認めれば、私は許しますし、喜んで罪を引きうけます。
早く素直になってよね。こっちの都合も考えてください。
- 3 名前:鼻毛マソ :02/11/10 04:10
- >>1-2 (°凵)ケッ
- 4 名前:アルコール番長 :02/11/10 04:12
- 不思議少女の定義を教えて下さい
酔ったら,おやぢモードに入るので悩んでまつ
いっその事,足の裏に水虫でも飼って本格的におやぢデビュー
しようと思ってまつ。
- 5 名前:山路 ◆oHf9VEcS1Q :02/11/10 15:06
- 山路少女萌え
- 6 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/10 15:09
- 不思議少女ナイルなトトメス
- 7 名前:おどぅ ◆Q82WsjboxE :02/11/17 06:42
- 鮎川なおみ萌え
- 8 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/17 07:56
- 人が居ない
- 9 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/18 07:29
- 人が居ない
- 10 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/18 11:21
- >>1が居ない
- 11 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/18 11:43
- そういえば、不思議少女になりたいって香具師がいたよな…
- 12 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/18 11:49
- そんな香具師が……
なりたくてなるもんなのか?
- 13 名前:めありー :02/11/25 01:58
- 毎日髪の毛を縦ロールにしてまちゅ
ほっぺたはオカメインコみたいに真っ赤に塗りまちゅ
- 14 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/11/25 02:51
-
- 15 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/06 22:50
- さてと。不思議少女の話をしようか。
- 16 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/07 05:12
- では、はじめよう。
彼女は僕にとってはとっても素敵なんだけど、世の方々の「受け」はよろしくない。それは彼女が食べるのがとても
遅かったり、犬っころとマジトークしたり、勉強は国語しか出来なかったり、ときたま唐突に泣いちゃったり、笑っちゃったり
するからだろう。それは社会にとってよろしくないことになっているわけだから、僕もしょうがないのかな、などと思うことも
ないことはない。でもそんな感情は宇宙における人間の歴史みたいなもので、要するにたいしたことじゃないんだよ。
彼女が食べる様は、まじまじとは流石に見れないけど、とても完璧に美しいし、彼女に犬と何しゃべってるのか聞くと
秘密とか言うんだ。僕も彼女と秘密の一つでも作りたいと思っていることは置いとくにしろ、犬と秘密の会話なんか
僕には出来っこないね。せいぜいだるいな、飯何食った、おまえも大変だな、ぐらいだよ。絶対、僕からは話し掛けないけど。
さっき彼女は、勉強は国語以外できないって言ったけど、それはもう日本とブラジルの距離ぐらい絶望的に彼女の記憶力は悪い。
だけど国語はすばらしいんだ。本当に彼女は物語を読み取るのがうまい。でも、100点を取ったことがないんだ。
奴らからみれば彼女はやっぱりずれてるんだ。僕はそうは思ってないけどね。奴らの作った価値観がずれてるんだよ。
でも問題作って採点すんのは奴らだから、奴らの総意とやらが答えになる。そうすると彼女とずれる部分が出てくんだよね。
だから100点が取れないんだ。彼女はなぜ取れないのかわかっちゃないけど、そこがらしいとこなんだよね。
ちなみに同じテストで僕は100点を取ったことがあり、なんか恥ずかしかったことがある。やな思い出だね。
ちょっとつかれたよ。またいつか話そうな。
- 17 名前:モノ ◆5jzsKNIFE. :02/12/07 10:44
- それはただの、可愛いバカのような気がしないでもありません。
でもなんていうか、その彼女は素的。
そして長々と語る、16自身もステッキー。
- 18 名前:モノ ◆5jzsKNIFE. :02/12/07 11:40
- 素的ってなんだ……(;´Д`)
つかコピペじゃないよね……?(((( ;´Д`))))
- 19 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/07 20:44
- 大事なことは自分の認識であって、本当とか嘘とか、オリジナルとかパクリとかそういう問題じゃない。
一人の人間には二つの世界がある。他者を前提にした世界と、他者から完全に独立した世界だ。
その二つの世界は頭蓋骨の中身が認識する、というレベルでは大して変わりがないんだよね。
そりゃあ、哲学だのなんだのやってる人には「差異」って奴が重要になってくるんだろうけど、
あいにく僕は議論とかは好まないから、パス1で済ませちゃおう。判って欲しい人だけに判って
貰えりゃいいんだよ。さみしい考えかもしれないけど、僕はちっともさみしくないからほっといてくれ。
これだけ言えば僕が語ることの真実がどうであるかわかってもらえると思うけど、
そういうのが嫌いなら、耳を塞いでおくれよ。僕はいやしい負け犬で、さっき言った
他者を前提にした世界にはもう帰りたくないんだ。赤紙がきたってはね返してやるよ。
もうちょっと話させておくれ。僕が知っている彼女は存在したんだよ。間違いなくさ。
- 20 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/10 00:10
- さてと。不思議少女の話をしようか。
- 21 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/10 01:00
- 彼女と初めて話したときの話をしよう。
高校一年の四月、生徒の皆さん仲良くするように、とご丁寧に学校から山登りの行事があった。
そんなことしなくたってあぶれる奴はあぶれるのにね。奴らは自然淘汰という言葉を知らないんだよ。
そもそも何で山登りなんだ。行事名に歓迎の冠つけてるのも気に入らないね。押し付けがましいよ。
いけないいけない。話を山登りに戻そう。
- 22 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/10 01:00
- といっても山登りが終わった後からなんだけどさ。
放課後。帰り道。なにかが歩道の真中でうつ伏せに倒れていた。「それ」を確認した僕は
慌てて近寄り、話しかけた。「大丈夫ですか」僕は丁寧語って奴をちゃんと知っているんだよ。
「・・・・・・大丈夫じゃないです」と相手は答えた。まあ、大丈夫じゃないから倒れているんだろう。
とりあえず意識はあるみたいだ。「どうかしたんですか?」我ながら気の利かないセリフだね。
「・・・・・・疲れたんです。休んでるんです」と相手はのたまった。「じゃあ、ごゆっくりどうぞ」
そういって僕は家路についた、のなら彼女と親しくならなかったのかもしれない。
そうしたほうがよかったのかもしれない。でも、実際は放っておくわけにもいかず、
とりあえず「別のところで休んだ方がよいと思うんですけど」と僕は言った。
「・・・・・・もう歩けないです」困ったさんはそう言った。「手伝うから、ちゃんと休めるところまで
歩きませんか」「・・・・・・はいです」言って彼女はなぜか泣きはじめた。
こうして僕は彼女と知り合った。彼女は体が弱いらしく、山登りでもう足が使いものに
ならなくなったらしい。体が弱いなら山登りすんなよ、って話だろうけど、それはたぶん
言ってはいけない残酷なことだと思う。誰だって皆がやってることをやれないなんて嫌だろ?
まあ僕は山登りはありがたく遠慮させていただくけどさ。それに彼女の無理の結果、
僕に迷惑がまわって来たんだよ。そのときはやっぱり迷惑だったよ。
いや、おせっかいしたのは僕からなんだけどね。
僕の話はつまらないかい? でも、もうちょっと続けさせておくれよ。
- 23 名前:暇すぎ ◆HIMA/8W/5M :02/12/12 20:08
- おもしろい
- 24 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/14 03:07
- ありがとう。どうしても彼女のことを言わなきゃ気が済まないんだ。昔話をすることが
後ろ向きだとか言う奴がいるけど、そんならどこ向けばいいって話だよ。今を見なきゃ
いけないから、昔の話をちょっと参照してるだけなんだよ。僕はこれでもちゃんと後ろの方向を
真っ直ぐ見てるつまりなんだよ。そこをわかってほしいね。視線ずらして前を見るより素敵だと
思うんだけど。わかってくれないだろうね、奴らはさ。
過去って奴は素直だから僕は好きだよ。そりゃあもう大好きさ。つらい思いは過去のもんだし、
悩みってのはたいてい種よりも悩むこと自体が辛いんだってことがわかる。まあ、
恐ろしい味の種もあったけどさ。それに何よりさ、彼女がいたんだよ。そこが大きな違いさ。
もうちょっと続けさせておくれ。つまらなくなるかもしれないけど、
これは僕のためなんだとあきらめておくれよ。
・・・・・・いけないなあ。最近は言い訳ばっかりだ。気をつけよ。
- 25 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/15 13:30
- さてと。
- 26 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/16 21:40
- 不思議少女の話をしようか。
- 27 名前:暇すぎ ◆HIMA/8W/5M :02/12/16 22:23
- (゚д゚)ドキドキ・・・・・
- 28 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/16 22:40
- 彼女の魅力に気づかされたときの話をしよう。
初めて話をして、またクラスでの様子を見て、いろいろ抜けてるところがあるけれど、
彼女はすごく魅力的な人間なんじゃないのだろうか、と僕は思った。いや、願った、が正しいかもしれない。
僕は初めて他人というものに興味を持ったからだ。彼女は明らかに今まで僕が見てきた人間とは
違っていたんだ。奴らはどんなときも無理して笑って、無理して泣いて、無理して合わせて、
無理して群れていた。僕は絶対に笑わなかったし、泣かなかったし、合わせなかったし、群れなかった。
というか、僕にはそれらが出来なかった。本当はしたかったんだよ。本当はさ。でも出来なかったんだよ。
そんな、みっともなくあがいている僕とは違って、彼女は実に「自然」だったんだ。
昨日まで知らなかったんだけど、彼女と僕は同じクラスだった。クラスの女社会は外部の僕から見ても、
グループがきめ細かく構成されつつあった。そんな中、彼女はあぶれていた。僕はその姿を見て
――僕もあぶれものだったんだけど、少しぐらい話をするクラスメートは一応いたよ――、
あくまで人事なんだけど、正直ちょっと悲しくなった。だけど、本人にそれを気にする様子は全くなかった。
なぜ気にしないのだろう? 僕には全くわからず、彼女ともっと話をしたいと思い、一緒に帰らないか、
と誘ってみた。OKだった。もし駄目だったら、「お菓子をあげるから、おじさんの車に乗ろうよ」
とか無理してでも誘ったかもしれない。なんせ初めて興味を持てた人なんだから。今思うと、
そう誘っても彼女はついてきそうな気がするけど。
- 29 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/16 22:41
- ――というのは趣味の悪い、笑えない冗談として。
彼女は超絶に素晴らしかった。彼女は基本的に物事を考えていない。でも、かなり共感できる素晴らしい
感覚を持っていた。僕は価値観を分かちあえる人とやっと出会えたと思って、かなり浮かれていた。
群れない人間なんだ、無理に感情を造らない人間なんだ、僕にしか理解できない人間なんだ、と。
そして、僕を理解してくれる人間なんだ、とも。だから、彼女と僕は違う、彼女は真の意味で
自然だってことも忘れて、ある日の帰り道にこんなことを言ってしまった。
「この世界ってさ、人間ってさ、汚いと思わない? 僕は嫌いだよ、人間が。いつも馴れ合って、
ぬるま湯につかって、へらへら笑って。群れて何が楽しいんだろうね? 無理してまで
人と関わりたくないよ。ねえ、そう思わない? 人間って汚いなあ、って」
常々ためていた恨みだったので、言い終わった僕はとてもすがすがしかった。
で、彼女も同意すると決めつけていた。
「・・・・・・汚いと決めつける人間が汚いって、そう思うです」
彼女が何を言ったのか理解できなかった。理解を拒否した。否定されるなんて思いもしなかった。
血が頭に登り、そのあと僕は一言もしゃべらなかった。彼女は申し訳なさそうに終始うつむいていた。
その日の下校はいつもより早かった。
その夜、彼女の言葉の意味を考えた。反芻し、考えた。答えが出ると猛烈に自分が恥ずかしくなった。
恥ずかしさにもだえて死にそうになった。――つまらないこと言って、自分勝手に怒ってしまった。
謝らなきゃいけない。許してもらえるだろうか。許してもらえないかもしれない。
もうあきれ果てられたかもしれない。もうそしらぬ振りしようか。でも、謝らなきゃいけない。
ずっと思考がループして、眠れなかった。やっぱり人と関わるんじゃなかった。
僕は人と関わっちゃいけないんだ。欠陥があって、人とは付き合えないんだ。本気でそう思った。
- 30 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/16 22:41
- ――翌日。
僕は昨日の言動を謝った。反応が怖かった。
「・・・・・・あなたなんか嫌いです」
そう言われるに決まってる。あるいは、
「・・・・・・・・・・・・」
無視かもしれない。
だけど。
彼女は笑ってこう言った。
「・・・・・・そんなことありましたっけ、です」
わざと、とぼけてそう言ったのなら、僕はプロポーズの一つでもしたよ。
でも、ほんとに忘れていたんだから、彼女の記憶力には感動すら覚えたね。
こんど金貸したと言ってやろ。
聞いてくれてありがとう。ついつい無駄に長くなってしまったよ。
全然不思議じゃなくて、しかも萌えない話で、つまらなかっただろ?
僕はだいたい「萌え」って言葉は大嫌いなんだけど、ってそんなことはどうでもいいか。悪い癖だ。
つまらない、さみしい独り言を聞かされて辛いだろ? 嫌になったら耳を塞げばいいんだよ。
狂った人間の言うことなんか聞かないほうがいい。自覚した馬鹿ほど手におえないものはないからね。
でも語らなきゃいけないんだ。これは僕の義務でもある。頼むから続けさせておくれよ。
- 31 名前:希望的観測 ◆q5r6DEAD.k :02/12/17 05:59
- 32 名前:暇すぎ ◆HIMA/8W/5M :02/12/18 14:38
- (゚д゚)不思議少女の話・・・に魅力を感じる
- 33 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/19 00:06
-
- 34 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/19 00:08
- 魅力を感じてくれるのかい。どうもありがとう。
またグチグチ言わせてもらうけど、どうして人はちょっと理解できないだけで、
すぐに異端扱いするんだろう。他人なんてみんな異形だろ? ただ似通ってるだけで同じ奴なんかいない。
そのくせ「似た人間」を「同じ人間」だと進んで誤解しようとする。僕を含め馬鹿なもんだね。
僕は今でも人間を汚いと思っている。でも、世界はとてもきれいなものだと感じる。
人間だけが世界を構成してるわけじゃないんからね。素敵なもの、素敵なことがたくさんあるんだ。
話を戻そう。あの頃僕は、自分が汚いって気づいていなかったんだよ。
輪にうまくとけ込むことが出来なかった僕は、自分が特別なんだと言い聞かせていた。
他の奴らは馬鹿なんだ、僕は奴らとはレベルが違うんだ、って。
今思えば、レベルって何のレベルだったんだろう。全くもって馬鹿な証拠だね。
寂しさから人しか見ていなかったのは、かなりもったいないことだったよ。
自虐は嫌いかい? 僕も好きじゃないんだけど、どうしても口を出てしまう。
自分語りをしても仕方がないね。そんなことより、彼女の話を続けよう。
- 35 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/24 00:15
- さてと。
- 36 名前:希望的観測 ◆q5r6DEAD.k :02/12/25 10:13
- 不思議少女の話をしようか。
- 37 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/27 14:20
- いつになったら圧縮怒るんだああああああああ
- 38 名前:希望的観測 ◆q5r6DEAD.k :02/12/27 14:23
- さてと。
- 39 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/27 14:27
- 少しここで待とうか。
- 40 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/27 14:35
- 41 名前:希望的観測 ◆q5r6DEAD.k :02/12/27 15:26
- 期待sage
- 42 名前:暇すぎ ◆HIMA/8W/5M :02/12/29 06:35
- 俺、初めて好きになった女が不思議少女。
変な意味で不思議少女
あぁ。。。
- 43 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/29 13:46
- さてと。
- 44 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/29 23:01
- 不思議少女の話をしようか。
- 45 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/30 00:03
- 彼女が小学生の時の話をしよう。
実は彼女、小学生のときに長期入院のため、一年留年したらしい。まあ、そのおかげで僕は
彼女と同じクラスになったんだけど。喜んじゃいけないのかな、そこんところは。難しい問題だね。
本当は何の問題もないのに難しいと思うんだから、ほんと僕は馬鹿だよ。 まあ、そんなことを聞かせても
仕方がないね。僕は今回はおやすみだ。僕のことなんか話してもつまんないだろうしね。
- 46 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/30 00:04
- 留年した彼女は、友達を失ってしまった。お互いの家を行き来して遊んでいた同い年の友達も、
学校ではまず会わないため疎遠になり、彼女は一人ぼっちになった。学校で一言もしゃべらない日もあった。
そんな彼女は、独りでぬいぐるみと遊ぶことを覚えた。ぬいぐるみといろんな会話をするのだ。
それだけならまだしも、日が経つにつれ、彼女は自分の人格を、ぬいぐるみのキャラクターに委ねる
ようになってしまった。彼女は猫とペンギンのぬいぐるみがお気に入りだった。二匹に性格をつけた彼女は、
家の人と話す時も二匹のぬいぐるみを手に、それぞれの性格になりきって話すようになった。
彼女自身の人格を放棄したのである。家の人は大変気味悪がったが、どうすることも出来なかった。
彼女にきちんと向かい合わなかったのだろう。
そんなぬいぐるみ遊びが続いていた、ある日。家の人は、日曜日なのにずっと家にこもっている彼女に対して、
たまには外で遊びなさいと言って、彼女を外に放り出した。彼女は友達二匹が入ったリュックを背負い、
幼稚園の頃、遠足で一度だけ行ったことのある公園へ向かうことにした。やることといえば、ぬいぐるみ遊び
――ぬいぐるみ同士の会話――しかなかった。
- 47 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/30 00:07
- 彼女の家から公園までは、大人でも徒歩で二十五分程かかる。その距離は、体力もあまりなく、普段登下校に
十二、三分と比較的恵まれた環境にいた彼女にとっては、家と公園の間に天の川があるようなものだった。
つまり、ほとんど到達不可能なのである。家を出発して二十分。歩き疲れた彼女は、電柱に寄りかかり
座り込んだ。そして背負っていたリュックからぬいぐるみを取り出し、二匹の会話を始めた。
「疲れたね。ペンちゃん」「うん、ペンちゃん疲れたよ。おやすみしようよ、みゃあくん」「そうだね」
彼女は大切な友達を胸に抱き、そのまま眠った。
突然、大きな物体が彼女の目に飛び込んできた。目を醒ますと白い雑種の成犬が彼女を見つめていた。
犬が彼女の友達二匹をくわえているのに気づく。「助けて。ペンちゃん痛いよ」「僕を離してよ」
彼女は相変わらず自分を放棄しそう言った。だけど犬は無視をする。彼女はもう一度わめく。
だけどやはり、犬は無視をした。その反応を見、彼女はついに泣いてしまった。そして自分の気持ちを
はじめて言葉にした。「ペンちゃんとみゃあくんを離して。私の大切な友達なの。お願いだから離して」
それを聞きいれたのか、犬は友達を彼女の手元に戻した。
その後、「彼女」と犬は色んな会話をし、仲良くなった。
それ以来、彼女は自分の人格をぬいぐるみに委ねるのをやめた。
- 48 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/30 00:08
- ――そうである。
これは彼女から聞いた話だ。僕が始めてこの話を聞いた時、あほらしくてとても信じる気にはなれなかった。
犬が人間の言葉をわかるわけがない。お手とかお座りは条件反射だ。それに僕は犬の言葉は全くわからない。
でも、彼女が犬と話をしているところを遠目から見ていると(彼女は絶対に僕を会話に参加させなかった)、
本当かもしれない――と思うときはやっぱりない。絶対に嘘だ。嘘に決まっている。そんなことあってたまるか。
でも、素敵な話だな、と思った。本当のことなんか知る気にもなんないしね。僕にとって大事なことは、
素敵かどうか、なのである。
僕がここに留まることのできる時間も、そろそろなくなってきたよ。
ここまできたんだから、最後まで話させてもらうよ。
- 49 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:19
- さてと。不思議少女の話をしようか。
- 50 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:34
- 彼女の最後の話をしよう。
彼女と僕が親しくなったと実感できる頃になって、突然、彼女との別れが訪れた。高校二年の夏。
夏休みなのに毎日補習があるという、素敵な毎日をすごしていた時に、その出来事は起こった。
僕は幸運にも、二年次も彼女と同じクラスだった。補習が終わると、毎日一緒に僕と彼女は帰宅していた。
その日もご多分に漏れず、お昼過ぎの暑い中、ふたりでゆっくりと、並んで歩いていた。
何気ない一日。だけど永遠に続いて欲しい毎日。馬鹿みたいな会話(馬鹿なのは僕だけなんだけど)。
だけど本当のことを伝える対話。そんなことがまた明日も続くと勘違いして、僕は彼女に「また明日」
と言って、別れた。それが僕の知っている彼女にかけた、最後の言葉だった。
その日の帰り道、彼女は交通事故に遭った。
- 51 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:34
- 彼女は僕が初めて興味を持った人間だ。
僕はこの世界が大嫌いだった。醜い奴らがたくさんのさばっていた。ふざけきった世界だった。
納得できないことばかりが起きた。悪いことをしなくても、悪いことは嫌でも身にふりかかる。最悪の毎日。
全員死ねと思った。もしくは僕が死ねばいいと思った。死ねよ。クズは生きてても迷惑かけるだけなんだよ。
他人に向けてそう思う日もあれば、自分に向けてそう思う日もあった。なんでこんなに悩まなきゃいけないんだ。
なんでこんな思いしてまで生きなきゃいけないんだ。そんなことばかりを考える毎日だった。
人間なんて全員大嫌いだった。自分自身も大嫌いだった。だけど、彼女を嫌いになることは決してなかった。
彼女は本当の僕を見せることのできた人間だ。
僕は初めて素直になれたんだよ。彼女の前なら、本当のことをすんなりと言えたんだ。僕は自分が弱い
人間であることを知っていた。「だけど」か「だから」かはわからないけれど、そのことを隠すように振舞っていた。
僕は人に嘘ばかりついている。だから人の言葉も信じなかった。正直に言えば、僕はさっきも嘘をついた。
彼女と犬の話。僕は嘘だとはこれっぽっちも思っていない。彼女が嘘をつくような人間ではないということを、
僕は知っている。対照に、僕は自分を偽る人間だ。あのときもなんとなく、その話を信じるのは自分の弱さを
見せるような気がしたんだ。実際弱いんだから、こんな話はもうやめよう。
- 52 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:35
- 彼女は僕の世界を変えた人間だ。
彼女に貸して貰った漫画にこんな話があった。「犬が二匹いる。一方はエサがもらえるけど鎖につながれている。
もう一方は自由だがいつも腹をすかせている。君ならどちらの犬になりたい?」どちらがいいのか。
幸福なんて人それぞれ、ってことで話は落ち着く。結局大事なことは、自分の認識なのである。
そしてもっと大事なことは、その認識する力を養うことである。僕らは人間なんだからどちらの犬にも
なれるはずだ。ちなみに僕がどっちの犬になりたいかは秘密だ。聞きたくもないだろうけどね。
彼女と接することにより、僕の嫌な世界の見方が変わった。自分の足りない部分がはっきりと見え始め、
その部分を持っている他人がいることを知った。きれいごとでは済まされない部分もたくさんあるけれど、
世界というものの根っこには多分悪があるのだろう、と思うことにしている。そして悪を取り除いちゃうと、
世界は成り立たなくなるんだ。この考えは、自分に対する都合のいい言い訳だけど、これなら色んなものと
うまく共存できるような気がするんだよ。別に、自分と合わないものと関わるつもりはない。
向こうも関わりたくないだろうしね。うまく住み分ければ、見たくないものは見ずに済む。
人間をとにかく拒否していたけれど、そういうことはもうやめたんだ。彼女が僕を変えてくれた。
だから。
僕は彼女が好きだったんだ。
だけど。
- 53 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:36
- ――彼女は交通事故に遭った。
それを知ったときの前後のことは、よく覚えていない。取り乱してしまったから。認めたくなかったから。
だから簡潔に話そう。
「彼女」は死ななかった。だけど、記憶を失った。だから、僕が知っている彼女は死んだ。そう思った。
「彼女」は僕を知らなかったし、僕も「彼女」を知らなかった。それが突きつけられた現実。事実。真実。
僕が知っている彼女はもういない。
彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。
彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。彼女は死んだ。
僕が知っている彼女は死んだんだ。
彼女がいないのならもう生きてる意味なんかないね。
死ねよ。
死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。
もう、死のうよ。お願いだから。もう、死のうか。うんざりだ。
- 54 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:37
- ――だけど、僕はこれまでのように死なずに、死ねずに、生きている。
そしてこうして今、彼女の話をしている。僕は決めたんだよ。彼女の話を色んな人にするんだ。
そうすれば、彼女は話を聞いた人の、頭なり心なりの中で生き続けることができる。
彼女はもう存在しないけれど、彼女を知っている人の中に偏在するんだ。とっても素敵だろ。
永遠に彼女は生きるのさ。素晴らしい。超絶に素晴らしい彼女にぴったりな生き方だ。
「彼女」とは今も仲良くさせて貰ってるよ。こうなったのもひとつの縁だからね。
確かみのもんたもそういうことを言ってたよ。いいことも悪いことも縁だと思え、ってね。
プラトンやソクラテスで愛や認識を語るより、漫画やテレビで自分なりに解釈した方が、僕にはしっくりくる。
僕らは生きているんだから、同じ時を生きている人間の言葉に耳を傾けるのも悪くないと思うんだけど。
君はどう思う? 君はどう考える?
そもそも僕は、愛って言葉がものすごく嫌いなんだけど、っていけないいけない。
君の考えやどう思ったかを聞きたいけれど、もう時間がないや。
僕は新しい場所で、彼女について語らなきゃいけない。
僕は彼女をたくさん偏在させなきゃいけないんだ。
ばたばたして悪いけど、それじゃ。
聞いてくれてありがとう。
- 55 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:37
- 56 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:39
少女は友達と公園で話をしていた。
自分をきちんと持つことを教えくれた、大切な友達。
「・・・・・・今日ね、新しいお友達ができたのです」
少女はそう言った。それに対し、友達が質問する。
「・・・・・・えっ? ・・・・・・どんなお友達かっていうと。うーんと、ですよ」
少女は少しだけ考え、こう答えた。
「・・・・・・不思議なお友達です」
- 57 名前:名無しちゃん…電波届いた? :02/12/31 03:40
おわり
- 58 名前:希望的観測 ◆q5r6DEAD.k :02/12/31 04:59
- お疲れ様でした。。。
- 59 名前:暇すぎ ◆HIMA/8W/5M :02/12/31 06:42
- ・・・・・お疲れ様です。
僕は不思議少女の話が好きでした。
- 60 名前:山崎渉 :03/01/05 04:23
- (^^)
- 61 名前:西派削除連合総裁 削ジェンヌ ★ :03/01/12 08:34
- test
- 62 名前:名無しちゃん…電波届いた? :03/01/12 10:15
- 圧縮まだかな〜早く来ないかな〜
- 63 名前:真琴 :03/01/12 11:04
∧∧ ミ _ ドスッ
( ,,)┌─┴┴─┐
/ つ 底です♪│
〜′ /´ └─┬┬─┘
∪ ∪ ││ _ε3
゛゛'゛'゛
(故)1さん、なんだか物凄いヒトが記念書き子に来てくださってるよ。
この底スレは滅多なことではagaらないんじゃないかなぁ…
(故)1さんには申し訳ないけど、この瞬間をどうしても記念したいので底スレの看板立てます。
ごめんなさい。
- 64 名前:名無しちゃん…電波届いた? :03/01/12 11:29
- 65 名前:希望的観測 ◆q5r6DEAD.k :03/01/12 11:31
- 上がったみたいだよ。
- 66 名前:名無しちゃん…電波届いた? :03/01/12 11:31
- >>61あ、あんたは?!
- 67 名前:真琴 :03/01/12 11:35
- >>64
IP抜かれたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
- 68 名前:山崎渉 :03/01/15 07:14
- ____ ________ ________
|書き込む| 名前: | 山崎渉 .| E-mail(省略可): .|(^^) |
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ 。 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ^^ ) / < 名前欄に「山崎渉」、メール欄に「(^^)」って書けば
(つ つ | キミも今日から山崎渉です(^^)
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \_____________________
| |
| |
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
戻る