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怖い・・・・・
1 名前: 2005/08/13 10:50
怖い。怖いよ。おびえていた。すると、湯浅があたしの方を見た。
『殴られる!』
思った。仕返しだ。あの時の・・・。
「ゆっ湯浅!・・・あのねっ。」
すると、湯浅が私の頭をなでながらいった。
「ごめんね。返事しずらかったんだね。佐田から聞いた。」
「えっ?・・・うん。」
「まぁがんばれ!まだ男はいるって!」
「・・・。先、行くね!」
「えっ!?ちょっと一緒に行こうよ!沙織?」
我慢できなかった。あんたどこまでおひとよしなの?・・・・・・・・・。
殴られると思ったのに・・・。同情?なんか・・・怖いよ・・・。
なにか、たくらんでるの?ねぇどうして・・・?
「サ〜ボりちゃ〜ん!」
「なっ!びっくりするやろ!そんな名前で言わんとって!」
「いいじゃ〜ん!本当のことやし〜!」
「うっうるさい!」
「おぅ沙織!その調子じゃ、病気は治ったみたいじゃん!」
「かっ・・・和樹。」
「お前な、学校行く時はいつも俺家よってるから、今日も休みかと思ったじゃん!まじ心配したんだから!」
「えっ・・・。えへへ。」
和樹に心配されていると思ったら。どきどきする。うれしい・・・。
「先、教室行ってるね。」
「沙織〜!」
「何??」
「なぁちょっとあとで話しある。」
和樹が耳の横でこっそっっていった。
「・・・うん。」
期待に胸をふくらませた。
こういうときってへんな妄想をする。自意識過剰な妄想っていうの?
いいことばかり考えちゃう。とくに、好きな人からの呼び出しには・・・。
早く来ないかな・・・。和樹との待ち合わせの時間。
一分一分がながい。こういう、楽しいことをまってる時って、長くなる。
けしてその先何が起こるかわからないのに、楽しいことと自分決めたら時間が長くなる。
やっときた!和樹との約束の時間・・・。
「よぉ!」
「よぉ・・・?」
「なぁなぁ俺さ・・・昨日お前に告られてあんな返事して悪いと思ったんだ。」
「和樹・・・。」
「それでさ、考えてみたら俺の好きな人はさ、言いにくいんだけど・・・。
湯浅なんだ。それから、お前にはっきりとした返事を返すために、自分の気持ちをはっきりさせようとしてさ、
湯浅・・・に告白しにいったんだ!」
「えっ・・・?」
「それでさ、湯浅からあっさりOKの返事が返ってきて自分自身びっくりで・・・。」
「付きいあってるの?」
「うん。湯浅と沙織って友達じゃん!だからお前が俺に告ったことも知っているんだと思って聞いてみたら
そんなこと全然知らないっていうから・・・お前はなしてなかったんだな!親友にぐらい相談しとけよな!」
「嘘・・・・・・。」
「へっ?」
「やっ!・・・なんもない・・・。」
「そっ!じゃぁね〜!」
「えっ?話しそれだけ?」
「うん。じゃっ!」
立ちすくんだ。湯浅が知らない?そんなわけないじゃん・・・。
いつもいつも相談してたじゃん!恋のライバルで・・・。けどもぉ湯浅の好きな人は違う。和樹じゃない。
なんで・・・。
沙織の気持ちは破裂しそうだった。裏切り、怒り・・・すべて湯浅に対する気持ち・・・。
怖い・・・。という気持ちがどこへ行ったのか・・・。変わり果てた沙織の顔。
これから何が起こるのか・・・。沙織も知らない。
誰も知らない。何が起こる。
不安、恐怖・・・今の私には何も関係ない!
あるのは、怒りだけ・・・。
「湯浅!」
「なに?なに?そんな怖い顔しちゃって!」
湯浅の胸ぐらをつかんだ。
「ちょっと顔かしてよ・・・。」